プレミアムモルツ講座 第二部 工場見学編 其の2@9探訪目
こんにちは水無月です。
先だってより、ご紹介していますサントリーさんの武蔵野ビール工場で開催されている工場見学:プレミアムモルツ講座!
今日は工場見学編の続きです。
貯酒工程を経て円熟味を増したビールは次工程の濾過工程に進みます。
水無月…実を言うと濾過にはウルサいです。
前職が有名なフィルターの会社だったので。
濾過工程では今までお世話になった酵母菌さんとのお別れです。というか、酵母を除かないと発酵が進んで飲めなくなってしまいます。
発酵を止める方法の一つは既に記載済みの濾過による除去。
もう一つが加熱による殺菌…まぁ、酵母を殺しちゃう訳ですよ。
止まぬなら殺してしまえ酵母菌ですよ。
この加熱殺菌による発酵の止め方は長らくの間、ビール作りにおける標準的な手法でしたが、加熱の際にビールの味を構成するタンパク質や糖質、その他諸々の成分を熱に晒してしまう為、味の変質がどうしても起きてしまうのが難点でした。所謂、フレッシュさが失われてしまう訳です。
これに対して酵母をフィルターを使って濾過する場合、加熱する必要性が無いため、味の変質は発生しません。フレッシュさを維持する事が可能となります。熱を掛けないビールと言うことで生ビールと呼んでいます。
昔は加熱殺菌を施したビールがメインだったので、生ビールは一部のメーカーがフィルターを使ってわざわざ作っているか、もしくは、工場で酵母が入ったままのビールでなければ飲めなかった貴重なビールでしたが…今日の日本のビールはほぼ100%生ビールになっています。
フィルターの性能が上がったのと、価格が安くなった為です。
サントリーは日本では初めて生ビールを手掛けたビール会社との事。上の写真はフィルターのカットサンプルです。
フィルターで除去と簡単に言っても、これ結構大変です。酵母菌の大きさは約0.45ミクロン。1mmの二千分の一の大きさです。
これをさっきの巨大タンクから流れてくるビールを全量濾過する訳ですが…もし、例え一匹でも逃してしまうと…酵母は菌ですので、二次側のタンク内で増殖して…ビールを再び発酵させてしまいます。
実際に何度かこのトラブルで回収騒ぎになったことが有るんですよ…サントリーさんじゃないビール会社で。
おっと濾過が絡むといけないな。ついつい話し込んでしまいます。
因みに今の会社では全く関係無いことやってます。
濾過工程を経て、生ビールとなったプレモル達はいよいよ缶詰、瓶詰工程へ行き製品化される事になります!
文字通り、出来上がったプレモルを各種缶に詰めて行く訳ですが、、、
実際に詰めている姿を見学する事は難しいので壁面にプロジェクターで映像を投影して説明してくれます。
この日はちょうどオールフリーが流れていたので、ライブ映像で説明してくれました。
見学コースのしたに実際の機械が置かれているのですが、、、オールフリーは奥の機械で詰められていました。
で、最後に詰められた缶達が流れてきて、箱詰めされるのが下の写真の機械なのですが、、、
先程缶詰されていたオールフリーが流れてくるかなぁーというタイミングでしたが、、、残念ながら流れてきませんでした。。。orz
このまま缶が流れてくるのを待っていると、、、大事なプレミアムモルツの試飲タイムが無くなってしまいますので!!
座学で使った講堂に引き上げます。
さぁ、次はいよいよ試飲です!
ではまた!