隠し絵の囚人(上) ; ロバート=ゴダード@11冊目
こんにちは水無月です。
4月は何かと休日に予定が多く、思った程読書が出来ていないです。。。
で、表題のローバト=ゴダードさん。ご存じの方も多いかもしれいませんが英国の超人気作家です。
書かれる作品はミステリーというかサスペンスというか、、、一種独特の作品を書かれます。
ケンブリッジで歴史を専攻したバックグラウンドを生かして、歴史の事実と虚構、現代と過去を行き来するプロットは当代きってのストーリテーラーと母国英国でも評価されています。
時の首相であったブレア首相が一番好きな作家として上げ、英国でも一気に知名度が上がり人気に火が着いたそうです。
水無月とゴダードの出会いは15年近く前まで遡り、書店で手に取った彼の処女作:千尋の闇です。
この作品、今でも勿論大好きで、数あるゴダード作品の中でも1,2を争う程、好きな作品です。
ゴダード作品全般に通じる構成ですが、物語の前半部分は人物の性格やバックグラウンド。描かれている時代の背景や事件の事実関係といった物語の伏線を引く事に終始します。
この為、ゴダードの作品は結構長いです。現代と過去を行き来するストーリー構成がゴダード作品の特徴であり面白さである一方、歴史の事実や時代背景を説明する必要性がある為、物語は自ずとテンポが悪くなりがちです。
処女作の千尋の闇もそんな感じで前半部分は読むのに半月程掛かった思い出があります。ただ、読むのを辞める程ではなく、絶妙な興味の引き方で何とか読者を先に引っ張って行きます。後半はゴダードがゴダードたる由縁の怒濤のストーリー展開です。大きく広げた風呂敷、緻密であらゆる方向に張られた伏線をあれよあれよという間に見事なまでに回収していきます。そこからのストーリー展開は、前半部に半月を要した本が、後半部は一夜にして読んでしまった程の面白さです。
それからはゴダードの大ファンになったのは言うまでも無く、ほぼ読んでいると思います。
ただ、ここ数年ご無沙汰していましたので、久しぶりのゴダード作品が表題の”隠し絵の囚人”という訳です。
ストーリーはいつものゴダードです。少し冴えない主人公が過去の事件、秘密を現代から一つ一つ明らかにして大きな主題の謎に挑んで行きます。
が、前半部の展開が悪いのも、いつものゴダードです(笑)隠し絵の囚人(上)は1週間以上掛かりました(笑)
今、下巻を読んでいますが、、、まだいつもの怒濤のストーリーは来ません。
まだか?まだか?と楽しみに読み進めたいと思います。来るよね。。。?ゴダードさん??
では下巻読破後のレビューで!また!